福岡市博多区の空室率減少

2019-05-23 16:52 admin
 福岡市博多区は人口216,728人で東区、南区に次いで多く、世帯数は127,656世帯で東区に次ぐ多さになっています。
 博多区では、九州新幹線の開通とJR博多シティの竣工による影響で、ホテル用地の売買も活発ということです。また、駅周辺地区では店舗や事務所の空室率が減り、居住用ではシングルタイプの需要が伸びてきました。福島の原発事故の影響からか、東京圏の一部富裕層が中央区、博多区の家賃20万円~30万円の物件を探すという現象も見られるようです。
 しかし、同区も博多駅周辺を除けば、空室率は依然高いようです。未だにワンルームメインですが大型物件の供給を続ける業者がいることなどもその要因と言えそうです。
 こうした中、少しでも空室率を減らそうとする努力がオーナーや管理会社には見られます。コンセプトを明確にした賃貸物件の供給などがその例です。数年前に車庫がビルトインされた物件が供給され話題となりましたが、同じ広さの物件と比べ賃料が2倍近く設定されているにも拘わらず満室をキープしています。特徴ある物件は希少価値が評価されて、需要は少なくても確実に求めている人はいるのでしょう。バイク好きをターゲットにしたバイクボックス・バイクガレージ付き物件や音楽家向けに作った全室ピアノ設置物件などもその一例です。
 一方で、リフォームやリノベーションをしても採算があう確証が無いため管理会社がオーナーに提案できず、やむなく賃料の減額で空室への対応を行っているというケースも少なくありません。
 特にリーマンショック後はシングル・ファミリー両タイプも、賃料値下げや敷金礼金ゼロ物件等で初期費用の大幅減額等により、空室率を少しでも改善しようとしているのが実態のようです。
 また、諸岡・那珂・板付周辺は、行政が補助金等を出して人口増加策を講じているため、人や物件が増えつつあるようです。
(資料:(公)福岡県宅地建物取引業協会)